森林との共生による貧困削減(コモエ県における住民参加型持続的森林管理計画プロジェクト)
西アフリカの内陸国ブルキナファソは、乾燥した気候と厳しい暑さで知られていますが、降雨量が比較的多い南部には、豊かな森林もまだ多く存在しています。しかし、急速な人口増加や無計画な木材の伐採などにより、貴重な森林が劣化・減少していることが問題となっています。
「コモエ県における住民参加型持続的森林管理プロジェクト」は、コートジボワールとの国境に接するブルキナファソ最南端のコモエ県にある4つの指定林を対象として、2007年7月から5年間の予定で実施されています。このプロジェクトでは、指定林周辺の村落の住民たちによって構成される森林管理グループ(GGF)が、森林資源を活用して生計向上を図りながら、森林を持続的に管理・保全していくことを目指しています。
対象地域の村落のGGFを訪問すると、街中でよく見かける恰幅の良いブルキナファソ人はあまりいません。体は痩せていて小さい人が多くて、栄養不良と思われる子供もいます。村人たちの笑顔の裏側には、貧しい生活の苦労が垣間見えます。
プロジェクトでは、「住民たちが自ら考えて実行する」という徹底した参加型のアプローチをとっています。住民と協働しながら、GGFの立ち上げ、記録・会計といった組織運営のための基礎作りに始まり、シアバターやスンバラ(ネレの木の実から作られる調味料)、養蜂、薬用植物などの森林資源を活用するための研修や仕組みづくりを通じて、生計向上活動を行っています。現在までに対象GGFのほぼ全てで収入の一部を再投資して活動を持続、または発展させようという意識が芽生え始めています。
いくつかのGGFでは、地元の「フィトフラ」という天然医薬品会社に対して原料となる薬用植物を供給したり、ラキエタ研修センター(草の根無償資金協力で建設された、HIV/エイズの影響を受けた人々のための施設)に石けんの原料となる良質のシアバターを供給したりするようになりました。このような地元のリソースに根ざしたパートナーシップは、プロジェクト終了後もGGFが自立的に活動を行っていくための基盤になると考えています。
一部のGGFでは、住民たちが野火の拡大を防ぐための防火帯を設置するなど、森林の管理・保全のための自主的な取り組みも始まりました。森林との共生のための取り組みは、森林周辺の村落に住む人々が将来にわたって生活を守っていくために欠かせないものとなっています。

村のGGFの人たち

シアバターで製造された石けん

天然医薬品会社「フィトフラ」で

GGF女性組合によるスンバラの生産

シアの種子

シアバターの製造