何かを変える出会い -「彼」と私の2年間-

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2011年7月8日、私の配属先のケープコースト技術学校(CCTI)自動車科の整備工場がトヨタガーナ社(注)の認定工場 (Toyota Ghana Authorized Service Shop: TGASS)となりました。ガーナ国内で4番目の認定で、学校付属の整備工場としては初となります。今後、整備工場への入庫車両が増え、プロの整備士の仕事に触れる機会が多くなることで、生徒たちの実践的な技術の習得にもつなげることができます。


約2年前、「TGASSをやってみる気はありますか」とトヨタガーナ社より打診を受けた時、数多くのハードルがあるのは分かっていたものの、「ぜひやらせて下さい!」と即答していました。ここで迷ったら次はない、と感じたのと同時に「『彼』がいればやれるかもしれない」と思ったからです。「彼」というのはフィリップ・ニャマ 、3年間コンビを組むことになる私のカウンターパートです。


彼は、青空整備工場(屋根のない道端の工場のことで、ガーナでは主流。作業環境は炎天下、暗くなればバッテリーに裸電球の明かり、と過酷を極める)での経験も豊富で、整備書はおろか、まともなスペアパーツや工具なしでも素晴らしい応用力で作業をします。赴任当初から言葉もろくにしゃべれない私に代わってお客さんに作業内容を説明してくれたり、休みの日に部品を買いに行くのに付き合ってくれたり。そして、いつも私がスキャナー(電子制御診断機)を使っているとそばにやって来て、真剣な表情で使い方、データの読み方などを勉強していました。


TGASSのことを話すと、二つ返事で「やろう!」と言ってくれました。「車でいっぱいの整備工場にしよう」。二人で共通の目標を追いかけ、悪戦苦闘の連続でしたが、ほかにも本当に多くの方々のご尽力、ご協力をいただき今回の認定に至りました。


開所式が終わって数日後、JICAガーナ事務所の担当者から連絡がありました。「ニャマさんから電話がありましたよ、来てくれてありがとうと言っていました。私もうれしい気分になりました」といった内容でした。


私には何も言ってくれませんでしたが、彼は、把握できる限り、開所式に来てくれたお客さんすべてにお礼の電話をしたとのこと。現在 、CCTIの整備工場には、 最新のテスターがあり、またトヨタガーナ社からの技術的なバックアップも受けられ、生徒たちはやる気次第でいくらでも新しい技術が学べます。でも、一番見て感じてほしいのは、お客さんのために走りまわり、フォローの電話をして、来ていただいた時には笑顔で「Good morning, sir!」と言うことができる「彼」の仕事振りそのものだと思っています。


何かを変える出会いというのは、本当にある。青年海外協力隊の活動がそれを教えてくれました。


(注)トヨタガーナ社は、丸紅株式会社が100パーセント出資している現地法人

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「彼」(右)と私

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配属先内に開所したトヨタガーナ認定工場

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開所式典でのボランティアの紹介


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同僚への技術指導

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配属先の生徒によるダンスパフォーマンス(開所式典で)

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作業する整備士たち

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