できた、わかった、楽しいね!-海を越えて、学ぶ楽しさを子どもたちへ-

Twitter Facebook はてなブックマーク Yahoo!ブックマーク livedoor メール

私は、現在、ボリビアの北東部にあるベニ県トリニダ市の小学校で、先生方と子どもたちに対して、主に算数指導、学級経営に関する指導助言、音楽を通した文化交流を行っています。東京都から現職教員特別参加制度(注)を利用し、青年海外協力隊として派遣されています。


最初の壁はスペイン語。しかし、言葉がつたないなりに何かできないかと同じ協力隊の仲間に相談したところ、教材を使った授業がとても効果を挙げていると聞き、教材開発に力を入れました。九九のフラッシュカードを作り、段ごとにランダムにめくって児童に暗記させたり、協力隊員の作った九九の歌を編集し、CDにして歌ったりしています。


先生方も九九の重要性を再認識し、教材をまねたり、CDや九九表を使って重点的に指導をしたりするようになりました。先日、JICAの教育関係のアドバイザーが見学に来た際に「九九の定着がしっかりしているね」という感想をいただき、取り組みが少しずつ効果を挙げていることを実感しました。


子どもたちは数に弱く、高学年になっても簡単な計算に指を使う場面が多く見られました。原因の一つとして、おはじきなどで数を具体的に学ぶ機会が少ないように思いました。おはじきの代わりに瓶のふたを使っていますが、数えるというよりも遊び道具になってしまっていました。


そこで、おはじきに替わる教材として、「百玉そろばん」を30個購入しました。百玉そろばんは、玉が10個ずつ10列に並んでおり、数を数えるのはもちろんのこと、「3と7」「5と5」といった10の合成、繰り上がりのあるたし算や繰り下がりのあるひき算のほか、かけ算の学習にも有効です。


主に1年生から3年生の授業に使用していますが、子どもたちは、問題を実際に自分の目で見て解けるので、そのたびに「先生できたよ!」と楽しそうに取り組んでいます。まだまだ可能性のある教材なので日々研究しながら、現地の先生方もこれらの教材を使えるようにと、研修会や模範授業の準備を進めています。そのほかにも単元に合わせた教材をいろいろと作っています。


授業だけではなく、学級経営についての指導助言もしています。日本とは考え方が違うので試行錯誤の日々です。そのほか、日本の歌をスペイン語に替えて教えたり、自作の歌をみんなで歌ったりしています。空いた時間を利用して空手の指導も行っています。子どもたちが文化交流を通してさまざまなことに興味をもち、そこから夢が広がっていくことを願っています。


今はスペイン語にもだいぶ慣れました。任期も残りあと少しです。最後まで力いっぱい頑張ります。


(注)国公立学校の教員が、その身分を保持したまま青年海外協力隊、または、日系社会青年ボランティアに参加するための制度(広報室)

【写真】

たし算やひき算、かけ算などの学習に役立つ百玉そろばん

【写真】

百玉そろばんを使った指導

【写真】

空手の指導


【写真】

子どもたちの九九の習熟に熱心に取り組む先生

【写真】

私のギターと子どもたち

【写真】

八の段のかけ算フラッシュカード

Twitter Facebook はてなブックマーク Yahoo!ブックマーク livedoor メール