国際協力の現場から‐カリブ海の楽園で出会ったサムライたち‐

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 皆さんは日本の伝統的な武道と言えば何を思い出しますか? きっと多くの人が相撲や柔道あるいは空手と答えることでしょう。私はこの美しいカリブ海に浮ぶ島、ドミニカ共和国に剣道指導を行うためにやってきました。そう、「剣道」です。

 遥か昔、戦国時代を生き抜くために侍(さむらい)たちは剣術の腕を磨き、日本独特の武士道を築き上げました。時を経て、剣道は人間としていかに正しく生きるかという人格形成に重点をおいた武道として今日まで引き継がれています。最近は野球やサッカーが大人気で厳しい武道は下火の傾向にありますが、日本から飛行機で約17時間、遠く離れたこの国で私は懸命に剣道修行に励む「サムライ・ドミニカーノ」に出会うことができたのです。赴任前は、陽気で細かいことにこだわらないラテン気質の人々に武道の厳しさが受け入れられるか不安もありましたが、いざ現地の道場に赴くと、誰しもが礼儀正しく、挨拶を怠らず、「ハイッ、先生!」と全員声を揃えて答えてくれる姿に驚かされました。日本人指導者の不在、防具や竹刀等の備品不足といった様々な悪環境にも負けず、「礼節を尊ぶ」「時間・規則を守る」といった、さもすると最近の日本で薄れかけている大切な精神を真剣に学ぼうとしてくれる人々の存在にとても胸が熱くなり、深い感銘を覚えずにはいられませんでした。

 国際協力におけるスポーツ分野の果たす役割や必要性を問う声も皆無ではないでしょう。もし今、目の前で貧困で苦しんでいる人がいるとしたら、竹刀を振ることしかできない自分の無力さに打ちのめされるかもしれません。しかしながら、「人材育成」という長期的な展望で国際協力現場におけるスポーツや武道の果たす役割を捉えたとき、私にとって、今剣を交えている一人ひとりがこの国の将来と希望を担っている大切な宝物であり、剣道を通じて培った困難に耐え抜く強くて逞しい健全な精神をドミニカ共和国の豊かな国造りに役立ててくれる日が来ると深く、深く心から信じているのです。頑張れ!ドミニカのサムライたちよ!

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ドミニカのちびっこサムライたち

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演武会にて

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現地大学生による日本剣道形のデモンストレーション。真剣なまなざし!


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カリブ海とドミニカサムライここにありサントドミンゴ自治大学剣道クラブの皆さん

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日本から中古防具の寄贈を頂きました

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