アクリルたわしで水不足対策を!

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ベネズエラは、世界最大の落差があるエンジェルフォールや、古代の生態系を残すテーブルマウンテン群、ブラジルと隣接するアマゾン地域、アンデス山脈へとつながる山岳地帯、そしてカリブ海と、多種多様な大自然を有する国です。自然保護のため、国立公園の指定にも積極的に取り組んでいます。また、世界有数の産油国でありながら豊富な水資源を利用した水力発電に力を入れていて、水力発電による発電量はベネズエラ全体の70パーセント以上を占めています。


しかし、2009年から異常気象で降水量が少なくなり、ベネズエラはこれまでにない水不足を経験しています。エンジェルフォールも「1本の細い糸が垂れている滝」といわれるほど。電気や水の供給制限が行われ、国民の生活にも大きな影響を与えています。


そのような中、毎年ベネズエラで行われている日本文化週間に出展するJICAブースの企画を、青年海外協力隊員同士で検討した結果、洗剤が不要で少量の水でも食器洗いができ、今のベネズエラに最適なアクリルたわしの紹介・販売を行うことになりました。


開催まで2ヵ月を切ったころ、アクリルたわしを編める隊員が先生となり、集まった隊員に対して、カギ針の使い方や毛糸の持ち方から始め、アクリルたわしの編み方を、まさに手取り足取り教えていきました。ほとんどの隊員が編み物は未経験ながら、ここ一番での集中力を発揮し、一昼夜に及ぶ練習の後、カギ針と毛糸を手に、それぞれの任地へと散っていきました。


そして日本文化週間開催の前々日、色とりどりのアクリルたわしが集まりました。それぞれの上達の経過や努力が分かる作品は、それぞれの精魂が詰まり、輝きを持っていました。そのほかに、アクリルたわしのラッピングや説明ポスターの作成、隊員活動紹介ビデオの作成など、夜遅くまで準備をしました。


出展当日、どれほど興味を持ってもらえるのか、一抹の不安を抱えながらブースに商品を並べると、次から次へと人々が訪れ、180個のアクリルたわしが完売しました。完売もうれしいことですが、多くの方がアクリルたわしに興味を持ち、使い方や、なぜそれが必要なのかについて説明を熱心に聴いて下さったことが、この企画を行った最大の成果であり喜びであったと思います。また、書道の紹介を兼ねて、購入者などに名前の当て字をプレゼントしました。書道は毎年大変人気がある定番企画で「昨年も来たんだよ」という方も多く、日本に親しみを持つ方々にとって、このイベントは日本文化と接する貴重な機会であることを実感しました。その貴重な機会を提供する一役を担えたことを光栄に感じました。


イベント終了後、アクリルたわしの売上金を隊員の活動に役立てた結果、これまで思うように進まなかった計画も順調に前進しています。また、編み物に目覚めた隊員たちが、それぞれの任地での活動や交流に編み物を取り入れています。活動や生活のさまざまな場面で、少なからず地球環境に影響を与えていること、自然を守るという大きな目標のためには人々の小さな努力が大切であることを併せて伝えていけたら、と思います。何十年先の未来にも、壮大なエンジェルフォールの姿を見られるように。

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アクリルたわしの検品とラッピング作業

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陳列され、お客さんを待つアクリルたわし

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浴衣姿の助けもあり、販売も好調


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完売直前! 表情にもゆとりがでてきた隊員一同

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名前の当て字を書いてプレゼントしています

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浴衣姿での習字も人気がありました

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