アフガニスタンのお産を支える助産師
アフガニスタンは世界で2番目に妊産婦死亡の高い国です(出生10万対1,600人、2002年)。
なぜ妊産婦死亡が高いのか、その理由として、約75パーセントという自宅分娩(ぶんべん)率の高さ(2008年の統計による)が挙げられます。一人で、または伝統的介助者か近親者の介助で出産し、緊急事態が起こっても対処出来ないために亡くなるお母さんと子供が多いのです。開発途上国では現在、妊産婦死亡率を低減するために、伝統的介助者には地域のヘルス・プロモーター(健康推進員)として活躍してもらい、分娩は医療従事者(医師、助産師、看護師。しかしアフガニスタンの看護師は助産の教育を受けていないため、介助は認められていない)の介助の下で行われるようになっており、アフガニスタンでは政策に定められ、取り組みが進められています。
特に妊産婦死亡率の高いアフガニスタンにおいて、助産師の養成は急務です。今では助産師の育成が着々と進んでおり、復興への道を踏み出した2003年には全国で467名、それが2009年には1,961名まで増加しています。各町村に設置され、医師が常駐する保健施設である、全国797ヵ所のベーシック・ヘルス・センターには助産師も常駐しており、現在はほとんどのポストが埋まっています。また病院でも、安全な出産と新生児ケアを実施するために、助産師は大きな役割を果たしています。
2010年5月からJICAが実施する「リプロダクティブヘルスプロジェクトフェーズ2」では、病院など施設での分娩を促進し、産科が救急事態に備えられるよう、遠隔地の州の病院と保健施設の助産師を対象に「基礎産科救急研修」を実施しています。今回は、研修参加者の声をお届けします。
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ラジア・フサイニです。アフガニスタン最南部のニムロズ州の郡病院で働いています。病院では、1ヵ月に約70~80名の赤ちゃんを取り上げています。月給は約250ドルですが、仕事には大変満足しています。
24歳で子供が1人います。助産師学校を2007年に卒業しましたが、治安が悪くなったために家族と共にイランに行き、そこで助産師として働いていました。2009年に帰国して、郡病院で働いています。
助産師になると決めたのは自分自身です。医療の仕事がしたかったからです。もっと助産師の勉強をして自分のキャリアを磨き、技術力の高い助産師として州で評価されるようになりたいです。
この研修に参加してたくさんの変化がありました。特に、私の知識と技術が向上したとはっきり感じています。また、研修で教わった知識は、必要でかつ興味があることばかりでした。リスクのある分娩の取り扱い方、吸引分娩、分娩経過表の記録、そしてお母さんからの情報収集方法などです。この研修ではインストラクターが丁寧に説明してくれ、内容が分かりやすいです。こんな研修を受けるのは初めてです。退屈で飽きる講義が一つもありません。
早く故郷に帰って、自分の学んだことを仲間たちと共有したいと強く思っています。地方で働く助産師である私に研修の機会を与えてくれたJICAに心から感謝します。
二ムロズ州は治安が悪いという大きな問題があり、それが人々の暮らしを圧迫しています。この研修で学んだことですべての問題を解決できるとは思いませんが、今後も技術を磨いていこうと思います。
また今後、国際援助機関や国際社会の方々が開発のプログラムをコーディネートして、連携を取りながら州を支援してくれることを心から願っています。
(関連リンク)
リプロダクティブヘルスプロジェクト フェーズ2

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