MUJIとの提携プロジェクト-手作りのフェルト製品を海外の市場へ-

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中央アジアのキルギスでは、若い労働力が首都に集中、あるいは仕事を求めて海外へ出稼ぎするため、村落地域の活力は失われる一方という状況におかれています。


このような事態を改善しようと、JICAは4年前からコミュニテイー活性化プロジェクトをイシククリ州で展開しており、その手法として一村一品運動(注)を取り入れています。そして、この4月には私の活動先である州政府内の一村一品オフィスの音頭で、運動の趣旨に賛同する63の生産グループのメンバーによる一村一品組合が立ち上がりました。


同時期に、JICAと株式会社良品計画(MUJI)との提携プロジェクトの話が持ち上がり、なんと設立間もないこの組合に白羽の矢があたり、2011年の日本国内および海外向けクリスマス商品を生産することに。製作するのはキルギスの主要産業である牧畜から生まれるウールを使ったフェルト商品です。


組合にとっては、海外の企業が求める質に応えるための技術の向上や、納期に間に合わせるための生産体制の確立について学ぶ、絶好のチャンス。また、現金収入につながるということもあって、ただならぬやる気を見せる生産者たちをサポートしようと、一村一品オフィスの現地スタッフと、この運動にかかわる青年海外協力隊隊員たちにとっては東奔西走の夏となりました。


まずは、羊毛を組合で一括購入しフェルト化に必要な毛羽を立てる作業を集中化させ、また製作現場が散在していてもプラスチック製の型を利用することで均一な質・サイズの商品を生産することができるよう工夫しました。


また、州内に散らばる生産者たちに羊毛を配る手段も頭痛のタネでした。日本の宅配サービスのような輸送システムが存在しないため、当初はタクシーを借り上げて各生産者を訪ね、材料を手渡ししていました。しかし効率とコストを勘案した結果、現地の人たちの足である乗り合いバスの運転手に原材料を託し、生産者が幹線道路上で各自の分を受け取る方法に見直しました。


そして、もっとも大きな難題が生産者たちの納期に対する姿勢。計画を立てて商品の製作をした経験がないため、即現金収入につながるアンズなどの農作物の収穫、あるいは村でのお祭りなど、目先のイベントを優先しがちでした。そのため、毎日のように電話で進捗状況を確認し、生産に滞りが生じないよう常時発破をかける必要がありました。


さまざまな課題があったものの、10月中旬にはキルギスのエジェ(現地語でおねえさん、おばさんの意)たちの手作りした商品が日本国内のMUJIの店舗で並び始め、プロジェクトにかかわった私たち隊員の喜びもひとしおです。また組合にとっても、今後成長を続けるためのよい「学び」の機会であったことを願います。


(注)地域の資源を生かして特産物を育て、地域活性化につなげる大分県発祥の取り組み(広報室)


【関連リンク】
MUJI×JICA一村一品提携プロジェクト2011(Windows Media Player/4分20秒/38.40MB)

【写真】

今回製作したフェルト製の「惑星」セット

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村落地域の牧畜の風景

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「めがねケース」を持ってにっこり


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「惑星」の製作風景

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羊毛を生成機にかける作業の様子

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「惑星」の品質チェック作業

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