「笑顔」と「これから」

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 人生で初めて海を渡り、ここハンガリーに来て早1年3ヶ月が過ぎました。言葉、文化、習慣あるいは気候、環境、全てが異なる生活の中で、野球というスポーツを正面から見つめ、ぶつかってきました。時には苛立ちを覚え、時にはうつむきそうになりながらも、異国の子どもたちの笑顔を目にする度にたくさんの勇気をもらいました。

 2006年9月17日、今までで一番の笑顔を目にしました。日本から届いたたくさんの野球用具を子どもの決勝トーナメントの場で、ハンガリー国内にある全少年野球チームに配布しました。計1,262点、約420kg。その多さや重さよりたくさんの皆様の想いが、ハンガリーの子どもたちに届いた瞬間でした。どれだけ順序立てて配布しようとしても、最後には収拾がつきませんでした。その時手にしたユニフォームやグローブ、バットを、すぐに試合で使う子ども。そのバットでホームランを打った子ども。どの子どもも、満面の笑顔でした。

 ハンガリーの野球界はまだまだ発展途上にあります。しかしながら、2日間にわたって行われた子どもたちの決勝トーナメントで、全てのチームに確実な進歩が見られたことは、勝敗以上に大きな喜びでした。野球を始めて1年にも満たない子どもが大きなフライを取る度に、バットに当たったことがない子どもが内野ゴロを打つ度に、大きな歓声に包まれました。

 寄贈者の皆様にとっても大切な用具を、これだけ多くの方から提供していただいたことに感謝の気持ちは絶えません。贈られた用具のほとんどに団体名や個人名が記載されており、それらを目にする度に、私自身も多くの温かさをいただきました。本当にありがとうございました。

 もちろん、用具や物資の「提供」だけが必ずしも素晴らしい事だとは言い切れません。用具も含めた、抱える多くの諸問題を自分たちの手でどのように解決し乗り越え、組織の発展につなげていくかという「絵」を具体的に描かなければ、一時的な補充にしかなりえないからです。

 野球用具に関する問題だけでなく、ハンガリー野球界全体が確実に発展していくよう、残りのわずかな活動期間、最後のハンガリー野球隊員として、私なりにできる精一杯のことを表現していきたいと思います。

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昨年の決勝最終戦。300人以上はいたでしょうか。

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子どもたちへ配布したときの様子

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もらったスパイク、グローブを即使用!! みんな笑顔です!!


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