いきなりスコピエで迷子
私はJICA専門家として、2009年度に3回にわたりマケドニアの首都スコピエに滞在し、日本の国土地理院にあたる不動産地籍局(Agency for Real Estate Cadastre)でマケドニア地図の基準づくりの技術支援を行いました。マケドニアでは、緯度や経度などで表される位置の基準を、マケドニア独自のものから国際的なものさし(世界測地系)に変更しようとしており、これに必要な技術や知識を伝える仕事です。
実は、日本でも世界測地系へと変わったのは2002年と最近のことです。下のイメージ図の通り、赤いものさしから緑のものさしに変わりました。

図1:位置の基準が変わったイメージ図
もともと、東経139度44分40.5020秒、北緯35度39分17.5148秒だった日本経緯度原点(東京の麻布)は、現在では東経139度44分28.8759秒、北緯35度39分29.1572秒と表示されています。こうして世界測地系に移行した日本の地図を使うことで、カーナビゲーションシステムなどGPS(衛星利用測位システム)の利便性の向上や、航空機の安全性の向上などにつながります。
さて、仕事の話はこれくらいにして、以前マケドニアの人々はとても親切、という記事がありましたが、その具体例を私からも一つ。
昨年夏の1回目の派遣時、スコピエに入って二日目、何も分からない私は、JICAのスコピエ事務所を訪ねるよう指示され、一人でタクシーに乗せられました。目的地の近くで降ろされたところまではよかったのですが、どの建物のどの部屋なのか、現地に書かれた住所(しかもキリル文字!!)からではまったくわかりません。そこで、近くのお店に飛び込み、住所を書いた紙を見せ、この住所の場所に行きたいとつたない英語で話すと、店員さんたちは「ここの通りなのだが」。そして通りを歩いていた男性に声をかけ、あれこれやりとりをしているうちに、「同じ方向だから近くまで連れて行ってあげる」。男性は法律家で日本に関心があり、会話をしながら連れて行ってくれました。しかし、辺りを探せど目的地は見つからず。ついには元の場所まで戻りつつ、通りを1本1本しらみつぶしに探そうとしていたところで、遅いと心配になって探しに来てくれた事務所の人と合流。目的地は、タクシーから降りた場所の、すぐ近くの建物でした。
初めてのスコピエの街で、何もわからなかったのでかなり身構えましたが、相手をしてくれたマケドニアの人たちはみんな、迷っていた私に対し親身になって対応してくれました。滞在中にお会いした方々は、皆さん本当に親切でした。

休日のバルダル川河川敷

スコピエのとある街角

夜のマケドニア広場(冬季でスケートリンクが特設されていた)
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