ヨルダンの食材、特にオリーブオイルについて
ヨルダンに赴任する前と後では、ヨルダンの食材に関する印象が変わりました。ヨルダンは国土の80%が砂漠の国。特に野菜、果物の品質は良くないであろうと思って来ました。ところが、八百屋には新鮮な野菜、果物が豊富にあり、その品種の多さには驚きました。10月の赴任でしたがトマトも何種類も置いてあり、食べてみて、その完熟した味に感動しました。そうです! 子供の頃に畑からもぎ取って来て食べた味でした。他の野菜や果物も、いくらか日本と品種の違いがあるにせよ、かなり質の高いものが収穫されていると思います。
その後、ヨルダン北西部のヨルダン川流域地区に行く機会がありました。その田園地帯の規模と、太陽と豊富な水とで育ちゆく元気な野菜、果物類が栽培の様子には、納得いくものがありました。この地から山間部にかけて、山一面にオリーブの樹が植えられています。谷間から山の頂きに向かって壮大に樹々が茂っています。世界10番目の生産量といわれるヨルダン産オリーブオイルは、ほとんどこの地からのものだそうです。
私は以前、スペインからのオリーブオイルの輸入に携わっていた関係で、オリーブオイルの品質に関しても多少の知識はあります。最初、ヨルダン産エクストラ・バージン・オリーブオイルをサラダともに食べたところ、その香りの高さに打たれました。風味もなかなかのものです。
私の業務課題がヨルダン製品の輸出促進であるため、早速このオリーブオイルのサンプルを品質鑑定のために日本のグルメ専門家に送りました。ヨルダンとシリアの一部で植えられているオリーブの主な品種は「ナバリ種」か「改良ナバリ種」です。その他の国では栽培されておらず、それらの品種で造られるオリーブオイルが、果たして品質的に国際水準に達しているかどうかを確認することが目的でした。
果たして鑑定結果は、当初の予測通り、かなりの品質水準であるとの評価でした。しかも、そのフルーティさはスペイン、イタリアよりも優れているとの評価。この結果は輸出に積極的な業者にとって今後、かなりの自信になると思います。
ともあれ、全体的にヨルダン植物食材の品質が高い原因は何かといいますと、ヨルダン川流域の土地自体の質の高さにあると思います。つまりミネラル分(鉱質分)が多い土壌。ヨルダン川地域は入植が始まって1万年以上経つと歴史家はいいます。その長い年月にも失われない強い土壌が元来あるからこそ、おいしい野菜、果物が収穫できると思います。

ヨルダン産の代表的なオリーブオイル