アカバ職業訓練センター-5S改善活動の取り組み-

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アカバ職業訓練センターは、ヨルダン唯一の港湾都市・アカバ市街の北方に広がる丘の途中にあります。訓練センターの建物や周辺の道路には、紙コップやビニール袋などのゴミはほとんど落ちていません。初めてここに赴任した1年半前に比べ大きく変わったことに驚かされるほど、5S活動(整理、整頓、清掃、清潔、しつけの5つのS。職場環境の維持改善に使われる)の成果が上がっています。


現在、私は、この職業訓練センターで学校運営支援の一環として、同期のシニア海外ボランティアの協力を得て5S活動の定着化と教官の能力向上に取り組んでいます。訓練センターに初めて導入する5S活動を確実に進めるため、PDCA(Plan:計画、Do:実行、Check:評価、Action:見直し)を徹底して実施しました。


実行計画書には、活動のステップ、日程、5S委員会組織などを明記し、これから始まる活動全体が見えるようにしました。校長を委員長とする5S委員会の各メンバーの役割を明確にしたことで、例えば、副委員長が2ヵ月ごとの定期会議で通訳役を担当するようになるなど、皆で協力して進めていこうという雰囲気が生まれました。


成果評価報告書には、今後、取り組むべき課題とともに、これから導入する人々へのガイドとなることを願って、アカバ職業訓練センターでの取り組みを基にした「5S改善活動アカバモデル」を記載しました。本モデルは訓練センターの関係者に発信され、これを参考にした活動がほかの訓練センターで始まろうとしています。


今回の活動は、2ヵ所の教室(溶接、冷凍・空調)で試行しましたが、冷凍・空調では、安全性と作業性の向上のため「溶接ガス・シリンダ転倒防止装置」の改善が実行されました。教官は、課題の発見と課題解決の方策を考え、訓練生と一緒に装置を製作しました。自主的な改善活動はまだ先と考えていた私は、大変驚きました。


この活動を開始する前に、委員会メンバーや教官ら計7人で、アカバ郊外にある5S活動で有名な肥料会社を見学しました。そこで働くヨルダン人が5S活動を生き生きと報告するのを聞いて全員が感激、訓練センターでも5Sをぜひやろうと意見がまとまったのが、現在の成功につながっていると確信しています。


アカバ職業訓練センターは、ヨルダン各地にある職業訓練センターへの5S改善活動の発信基地となりつつあります。次の活動目標は、訓練生が理解しやすい工夫をした指導法をアカバモデルに取り入れ、本活動の定着へ向けた活動を進めることと、他地域の職業訓練センターへの普及を支援していくことです。また、改善活動に関する教官のさらなる能力向上を図り、将来は5Sの基本を身に付けた卒業生をアカバ職業訓練センターからたくさん送り出したいと考えています。

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アカバ職業訓練センターの外観。建物周辺の道路もきれいだ

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5S改善掲示板の前で、職業訓練センターの校長と(右が筆者)

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定期会議の様子。約2ヵ月ごとに進捗状況をチェックする


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中2階の倉庫を整理して、不用品を廃棄

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保管されている工具や機器類の名称や数量がリストですぐ分かる

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安全性向上と作業性を改善した溶接ガス・シリンダ転倒防止装置

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