穏やかな海の民と開発のバランス(後編)

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穏やかな海の民と開発のバランス(前編)からの続き


 島々で暮らす人々の主食は「サツマ芋」「里芋」「バナナ」。時期になると様々な種類の「マンゴー」「パイナップル」をはじめとする果物、「チェストナッツ」「オカリナッツ」等のナッツ類が次々と収穫される。もちろん畑を作り希少な雨水等で栽培していますが、自生している食糧が、高い割合で家計を助けています。


 また、人々の主な収入源は「ナマコ漁」「乾燥ココナッツ(コプラ)」であり、どちらも10キログラム単位の少量での取引が可能となっているため、最も貴重な収入源です。お金の使い道の一番は州都へのガソリン代。これを利用し、州都アロタウより物資や建築資材等を運んでいます。


 そんな裕福とはいえないが、豊富な食料と平和な環境で暮らす彼らが好きなものが、「音楽」「ビール」「スナック」。島の暮らしでは到底手が出そうにない自家発電機に、テレビ、DVDプレイヤー。夜はスナックにビールで朝までダンスに興じる。それでも次の日は朝からみな働いているので感服するのですが、問題は小さな子供に及んでいます。これまでは非常にきつい「村たばこ」しかなかったので、大人たちだけ吸っていたのですが、シガレットならきつくないと理解困難な理由で、吸い残しをわが子に吸わせるなど、子どもたちもそれに価値観を感じ始め、たばことビールが大人の証「一人前」だと思っている若者も少なくありません。


 幼児に至っても例外ではなく、合成着色料が多く含まれるジュースの素やインスタントラーメンのスープの粉末をそのまま食し、口の中は「青」や「赤」に染まっています。親も、安価に手に入る子どもが喜ぶ食材として重宝している様子。子供が泣きじゃくると、それを口に入れてあげています。


 島にはほとんど病院が無く、あっても医者、薬はありません。こんなに短い時間で劇的に変化していく食料事情は、人々にどのような影響を与えるのでしょうか。


 時間制限も無く、急かされることもありません。お腹がすいたら子供たちと食料を求めてジャングルを歩きまわります。日が落ちる頃にはすっかりと疲れて、夕食と家族の会話を楽しんで8時くらいにはウトウトしてきます。そんな島の方々と島での暮らしが私は本当に好きで、まるで島全体が家族のような気がしてくるミリンベイの島生活。そんなのんびりとした彼らもまた、日本のような大都会に憧れています。どうかこの島の人々の心が島と同様に、豊かに発展していくよう、皆で考えたいと思うこの頃です。

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島の集落

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島人の憩いの場「教会」

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いつもいい笑顔です


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